ネーナ・ガーランド姫の夢物語6

projetdelundi2008-02-21

先週のつづき
ある日のこと、モナコ公国で開かれた「世界王様会議」に出席していた王様が帰ってくるというので、ネーナも王様の居城に出かけてお出迎えすることになりました。
「さあ、ネーナ様、馬車が着きました。お支度をして、早くお乗りください」とネコじいさんが言いました。
「いやいや! 私はベッドから外に出たくないの、ムニャムニャ。このベッドをネコに引かせて王様のお城に行く!」
ネーナは王様に甘やかされて育てられたせいでとてもわがままで、一度言い出すと絶対他人の意見に耳を貸しません。ネコじいさんも根負けし、馬車ではなくベッドで行くことになりました。
ネーナのベッドはお姫さまらしい豪華な特注品でした。天蓋には彫刻がほどこされ、幅はダブルの上のトリプルのそのまた上ぐらいあって、クッションは体がすっぽり埋まってしまうぐらいふかふかで、それから金色の4つの脚はキャスター付きでした。あまりに豪華で巨大なのでお城に運びこむときくたくたになりそうだと思った疲れ気味の家具屋が事前に脚に車輪を付けておいたからです。だから、ネコに引っ張ってもらって町まで出かけることは、999匹が力を合わせればなんとかできなくもなさそうでした。