2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

向島の焚火

向島の路地で焚火をしているひとがいた。 車一台やっと通れるかという細い道のアスファルトの上で、ごみを燃やしている。 この街では家の前の路上は自分の庭として考えられているのではないか。 それはわたしが常識だと思っていた公(パブリック)と私(プラ…

コンコンさま

向島では目の垂れた人がいると「三囲(みめぐり)神社のコンコンさまみてえだ」といわれる。 元禄時代、三囲神社に願掛けにきたひとはまずおばあさんを訪ねる。おばあさんは田んぼにむかって叫ぶ。すると狐がでてきてお願いをきいてくれる。 なぜ三囲神社と…

鳩の街商店街

木造の古い家屋のうちつづく通りに紅白のちょうちんだけぶら下げて商店街の体をかろうじて繕った趣き。 都内でも屈指の天然商店街http://d.hatena.ne.jp/projetdelundi/20060822/p1である。 金物屋の店先のいちばん目立つところにラッキー池田が頭に付けてい…

路上ガーデン

向島という地名に心惹かれる。 隅田川の向こう側に広がる別世界という趣をその言葉が喚起するからだろうか。 江戸のむかし多くの雅人たちがこの地に遊んだのは、墨水と呼ばれた隅田川の水辺の草深い風景を味わうためである。 浅草の喧噪を背に言問橋を東へ渡…

みつばち

きのうのつづき。 みつばちは小倉アイスを発明した店。 戦争が終わってお店の人が戻ってくると、焼け跡に一匹のみつばちがとまっていたことから名付けられた。 テーブルにはかけ放題の白蜜が置いてあるので、みつばちになった気分でいくらでもちゅーちゅー吸…

2007年のかき氷

暑さ寒さも彼岸までということわざの通り、かき氷もほとんどの店は9月で終わってしまう。 夏が終わるのはなんてさびしいことなんだろう。 昨年もいく夏を惜しんでかき氷のことを書いた。 http://d.hatena.ne.jp/projetdelundi/20061002/p1 今年食べたかき氷…

月とうなぎ

あす(9月25日)は中秋の名月である。 満月は1年に12回あるのに、なぜこの月がいちばんうつくしいと言われるのか、本当にそうなのか、確かめるためにピクニッケしてみようと思った。 東京がまだ江戸と呼ばれていた頃、月の名所とされたのは隅田川である。 …