不忍池

projetdelundi2008-01-21

夏に不忍池に行った。蓮がピンク色の花を咲かせていて、たくさんのひとが見物に訪れていた。
冬にふたたび訪れたときわたしは目を奪われてしまった。ずっと遠くまで褐色の枯蓮が広がっているのだった。こころが真っ白になった。
あまりに荒涼とした景色を見ると、意識の底が抜けたような虚脱状態に陥って、ただ見惚ける以外できなくなってしまう。
現実離れした風景を見ながらゴハンを食べるのもいいなと思って今月のピクニッケは不忍池ですることにした。
あまりにも親密感が失われた冬の不忍池の景色を救っていたのはゆりかもめたちだった。
白いからだに●こんな目がついているのがかわいい。
ゆりかもめとは向島の話のときに触れた都鳥のことである。
かもめというのは海にいるものだとばかり思っていたがなぜか上野にいる。隅田川経由でやってきて不忍池を海と勘違いしているのだろうか。
観光でやってきたらしい外人の男の子が空に向かってエサを投げていた。空中でユリカモメがうまくキャッチすると男の子は飛び跳ねてよろこぶ。
下に落ちたエサにはカモが寄り集まって争奪戦を繰り広げていた。