ダンディゾン2

projetdelundi2008-02-25

きのうのつづき。
国内外限らず安全でおいしいものを厳選。素材の味を活かしたシンプルなパンを提供するのがコンセプト。Dans dix ansとはフランス語で10年後の意味。安全・安心の素材が10年後には当たり前のものであってほしいという願望がこめられている。
と同時に、地元に密着して10年後も親しまれる店でありたいという意味も。住宅街にふさわしく、食パンBE20、BL30などをはじめとした、家庭的で食べ飽きないものを揃えている。
アレルギーのひとに配慮し、卵が含まれるものは数種に限られ、乳製品やバターの使われていないパンも豊富。
小麦粉は外国産のどこにでも出回っているごく普通のものを使用しているとのこと。(これはわたしにとって逆に驚きだった。これだけおいしいのだからとびきり高価な小麦粉を使っていると思っていた。)
普通のパン屋はトレーを手にしたお客さんが自分でパンを取ってまわるものだが、ここではお客さんひとりに店員さんがひとりついて、注文したものをあれこれ取ってくれる。お客さんと会話をしながら買物する昔ながらの味噌屋のような店がプロデューサー浅野正己さんのイメージだった。
お客さんに戸惑いもあり必ずしも最初はそうならなかったが、いまは混雑時以外はできるだけお客さんとコミュニケーションを取るよう心がけているとのこと。
たとえば、ワインに合うパンはどれですか? とかたくさん質問をしても丁寧に答えてもらえるはず。
上の質問の答えは、イタリア・リグーリア産の黒オリーブが入ったアセィチュナ、スペイン産サルタナレーズン入りのグラッパ。オリーブもレーズンもたくさんの候補のなかから食べ比べて選んだ逸品。
話をうかがった森さんは開店してから5年間ずっとダン・ディゾンのパンを食べつづけているが少しも食べ飽きることがないという。いちばんのおすすめは豚肉のローストが入ったユゼス、とすばらしい味を思いだして思わず微笑みながら教えてくれた。豚肉はカリカリ、ヒモ状に整形されたパンも表面はカリカリ、なかは噛みごたえのある感じでスナック感覚のパン。スープとともに食べるとおいしいそうである。