聖ルカ礼拝堂

projetdelundi2008-05-20

聖路加病院の受付で礼拝堂の場所を尋ねると、
「2階に上がって、渡り廊下で本館へ渡ったところにあります」
といわれた。聖母マリアをモチーフとしたさまざまな時代の絵が掲げられた廊下を進んでいくと、現代的な病院の建物からいつのまにか石造りの古めかしい教会の内部へときていた。
1936年に建てられたゴシック様式の会堂に病院が接続しているのだった。
これほど見事なステンドグラスを日本で見たことがない。模様が細やかで発色が華やかである。石壁におさまったたたずまいも端正だ。(英国製とのこと。)
石造りの太い柱を結ぶアーチ型の梁はゴシック発祥の地であるパリの教会を思いださせた。石の質感のうつくしさ、きちんとそれが積まれていること、クラシックな木製のベンチ、すべてがしっくりときて、気品があるのだった。
高い天井は病院の階をぶち抜いて吹き抜けになっていて、むかしは2階から6階まで入院患者のひとが窓かバルコンから顔を出して礼拝に参加できたそうである。
きのうの聖母病院もそうだが、この礼拝堂が病気に苦しむひと、特に末期患者のひとにとってどれほどの精神的救いになっているのか、そのことを知りたいと思った。
この病院もうつくしい庭に囲まれている。銀座から少ししか離れていないことが信じられないほどだ。