鬼子母神通り

projetdelundi2008-12-21

11月30日の日曜日に行ったときは偶然にも鬼子母神通りで「みちくさ市」が開かれていた。定休日のシャッターが閉まった店の前に即席の古本市が開催されていたのである。この雑司ヶ谷周辺の古本屋あるいは、ネット上の古書店やなかには古本屋ではないひとも集まっていたようだ。かなり趣味の偏った品揃えの古本屋が多く楽しかった。
西條八十の『叙情詩集』を買った。修道女の悲しみなどについて歌ってあり、いま作っている教会の本の雰囲気と似ていた。古本探しには、幸運なときには新刊書では思いもよらないような、偶然の呼応がある。
鬼子母神へいくと「手創り市」をやっていた。月に一度ほどの割りで、手仕事をしているひとが寄り集まって市を開くのである。陶器や布のような雑貨や、パンやクッキーなどの食べ物もあって、鬼子母神の境内はひとで埋まっていた。
第四日曜日には「骨董市」が開かれる。といってもにぎやかなものではなく、せいぜい4、5軒が出ているだけ。買うものとてとくにあるわけではないが、ひともほとんどきていなくて、風情という意味ではこれがいちばん好きである。ちゃぶ台の上にとりどりの古いミニカーを置いているひとがいて、その上に秋の木漏れ日が射していた情景が鮮明に記憶に残っている。