東京
近所に何組かのインド人が住んでいる。いつもサリーを着たお母さんが小さい子を連れている。「今日、池袋線(うちの最寄り線)でインド人を見たよ」とウチの夫が言った。 「そりゃ、インド人だって電車乗るでしょうよ」と私が言うと 「スーパーの袋にいっぱ…
地下鉄大江戸線の若松河田駅を出てすぐのところに「備後屋」いう店があります。http://www.quasar.nu/bingoya/index.html 全国から素敵な民芸品を集めて置いていて、私にはかなりツボなお店で時々伺います。そこで購入した因州紙(いんしゅうし)の便箋。 [ …
千鳥ヶ淵へ一生懸命歩いたのは、きのうのパンをはやく食べたかったからである。 お堀の上を高速道路が走っていた。何時代だかわからない景色である。外国人が見たらもっと不思議だろう。ヴェンダースの『都市とモードのビデオノート』というヨウジヤマモトの…
すすきみみずくは雑司ヶ谷・鬼子母神の名物。飛び出したまんまる目玉がまるで宇宙人である。 なんでも江戸時代に病気の母を抱えた貧乏な娘さんが夢ですすきみみずくを見て、その通りに作って境内で売ったら大ヒットしたという伝説のおもちゃだそうである。い…
11月30日の日曜日に行ったときは偶然にも鬼子母神通りで「みちくさ市」が開かれていた。定休日のシャッターが閉まった店の前に即席の古本市が開催されていたのである。この雑司ヶ谷周辺の古本屋あるいは、ネット上の古書店やなかには古本屋ではないひとも集…
雑司ヶ谷二丁目商店街はしっとりとしている。住宅地のなかにあって、人通りも少なくて、店はどれも地味めで渋い。ざわざわした感じがなくていい。 古ぼけているばかりかというとそうでもない。とてもおいしいいなり寿司のお店があった。ごはんがよく炊けてい…
雑二ストアという市場のような商店街のような闇市のようなものが雑司ヶ谷にあった。沖縄の市場によく似ている。このまえ長崎に行ったときにもこういう雰囲気の場所がいくつもあった。東京では荒川区のほうにいくとときどきある。 商店街というよりも民家が寄…
2週間前のことなのでもう散ってしまったかもしれないが。 雑司ヶ谷は古い町でいろんなところに大きな木が残っている。鬼子母神参道のケヤキ並木。石畳の上に落ちた赤い葉っぱを掃き清め道ばたに集めたのを、虎太郎(1歳9ヶ月、12キロ)が大よろこびで踏んで…
副都心線という地下鉄の新路線ができた。いつ乗ってもガラガラで、夕方の込み合う時間帯でも座ることができる。この秘められた事実にみんな気づかないでいつまでも自分だけ座っていたいなどとセコいことを考えながら乗っている。 雑司ヶ谷にも簡単にいけるよ…
ペリカンのロールパンは袋のなかに10個も入っていて、こんなにたくさん食べられないかと思いきや、1個食べると加速がついて、2個、3個、4個、5個と次々食べてしまう。 噛んでいるうちにあとからじわっとしみだしてくる小麦粉の味が、ミルクティーとよく…
和服の上にカッポウ着を着た50がらみのおかみさんがひとりでやっていて、肉じゃがなど家庭料理みたいなあったかい味のお惣菜を出す。 カウンターだけの狭い店のなかにいるお客さんは、地元・根津在住の常連さんばかりでみんな仲良し。 というのはすべて想像…
いつのまにかなごやかさのなかへ包み込まれている。 きんもくせいが香っているのだ。 周囲を見わたし、黄色を探す。 谷中墓地の垣根に、あるいは民家の植え込みに、ちいさいが目に滲みるような花弁が鈴なりになっている。 そのうち、生暖かな風のなかに、ひ…
行く夏を惜しみつつ、今年食べたかき氷のまとめ。 だるまや(十条) 氷宇治ミルク金時 繊維のように細い氷。サラサラと軽く、すぐに溶ける。 日光から取り寄せた天然の氷。(冬に屋外で凍らせたのを氷室で保存) あまり甘くなく、煮加減が絶妙なあずき。抹茶…
日暮里のとある小学校の門前で、文房具店が朽ち錆びようとしていた。 ガラス戸の破れた区画にポスターを貼って繕い、植物を置いているのも、きれいなのかそうじゃないのかよくわからない。 真新しいものより、古びたものを見たときに、しまい込まれた記憶は…
千代田線・根津駅の改札口。 本物の車両を改造したのらしい、アルミ製のちいさな部屋のなかに本が詰まっている。 職員や利用者の人が持ち寄った本を集めた、手作り図書館。 この駅を最寄りとしている人ならば、通勤や通学の途中に本を選び、電車のなかでそれ…
根津の裏通りは食品サンプルの多い街だ。 私が子供の頃の昭和時代には、食べ物屋の入り口でまず食品サンプルを見て、何を食べるか決定してから、店のなかへ入っていた。 うっかり決め忘れて席に着いてしまった場合には、「もう一回メニュー見てくる」などと…
『パリのおさんぽ』掲載の写真をフォトライブラリーというサイトで公開しています。 小さいサイズのものはフリーでダウンロードできます。 http://www.photolibrary.jp/profile/artist_3813_1.html 毎日、少しずつ増やし、『パリのおさんぽ2』『沖縄のおさ…
子供たちは同じ場所で自転車をぐるぐる乗り回しながら社交を行う。 谷中の坂を降りた辺り、根津の路地裏にて。
うっかり入ったら危険です。 またあとできてください。
不忍通りからカヤバコーヒーの角を入った道。 通りをパノラマで撮るというアイデアを思いついた私は、まずここへきて一軒一軒、店の外観を撮影した。 それからうちに帰ってその写真を画面上で一直線に並べ、なかなかうまくいきそうだとちょっと得意になって…
昼間に夜店が出ていた。 ママゴト道具がたくさん並んでいる。 ネットで検索してみると、関東近県の津々浦々で、さまざまな人に目撃されているようだ。 あなたの町にも出没するかも。
谷中銀座に行って買い食いをして歩く。 コロッケとかおでんとかパンとか。 数百円でいろんなものを食べられて、腹がいっぱいになる。 やきとり屋があった。 飲み屋じゃなくて、やきとりだけを売っている店。 「やきとり1本」と頼んだら、 「じゃ、いまあた…
まるで奇跡のように近代化の波を逃れ、「まちがい探し」のごとくそこだけ数十年前の姿でたたずむ古い商店を、「天然商店」と呼び習わしている。 わたしの知るなかで、この物件は、東京でもっとも美的完成度が高いもののひとつである。 すばらしいのは、作為…
ソメイヨシノが散り終わったあとの4月半ば、谷中商店街を曲がった路地に八重桜は咲き残っていた。 住宅に取り囲まれた、三角形のちいさな公園では、女の子が滑り台に登って、手を伸ばして桜の花びらに触れようとしていた。 わたしたちは、なにかうつくしい…
谷中と根津と千駄木を縮めて谷根千というそうである。 沖縄はしばらくお休みして谷根千の写真を紹介する。 露店の主人にそっくりな犬
飼い猫にガードレールの上を歩かせ、一緒に散歩するおじさん。 近所の公園にて。
いきなり和風ですが、根津美術館にて。 http://www.nezu-muse.or.jp/ 『パリのおさんぽ』ADサイゴー氏に撮ってもらった写真。 日本庭園が見下ろせる喫茶室ガゼボはお見合いの会場として使えそうなほど、乙だった。 そのあと、本の研究のために日月堂という…
東京なのに、一瞬パリにいるかのように錯覚してしまう場所がある。 竹下通りと明治通りの交差点にあった頃のオー・バカナルがそうだった。 現在の「東京のパリ」第1位は、東急本店前のViron。 フランスでパンを食べてしまうと、東京のパンが物足りなくなっ…
谷中をおさんぽした。 よみせ商店街に行き、 肉屋の店先でハムカツパンを食べ、 蒲鉾屋の店先でおでんを食べ、 団子坂の老舗センベイ屋でチョココルネを食べた。
駅前のマーケットが再開発によって なくなるらしい。 大きな道路が整備され、下北沢独特の 入り組んだ路地が消滅してしまう。 下北沢で好きな古着屋はTrampoin。 http://www.trampoin.com/ Zucca、Spick&Span、APCなどお手頃。