東京カテドラル

projetdelundi2009-03-23

『修道女スタイル』の第一章「東京篇」は東京カテドラル聖マリア大聖堂からはじまる。
私たちが教会をまわることになったのも、この大聖堂に出会ったことを契機にしている。
最初に書いた原稿でもあり、はじめて教会に入ったときのおっかなびっくり感が期せずして現れているかもしれない。
平日の日中、高さ数十メートルの大空間に誰もひとがいないときも、人びとの祈りに気配が満ちるミサのときも、他の場所では感じられないほどに荘厳で、不思議な雰囲気がする。
オルガン・メディテーションという集いもおもしろい。教会に設置されたものとしては日本最大級のパイプオルガンのコンサート。ミサのときには聴けないようなリミッターを外した目一杯の大音量で演奏される。まるでオルガンの中にまちがえて入り込んだネズミになったような気分になる。音の圧力が風のように耳を駆け抜けていく。長い長い余韻によって四方の壁に当たった音が跳ね返って交差して、音が消えないうちに次の音がやってきて、重なり、糸を引くように消える。音がなくなったあとも、耳の中でまだ音が響いている。それは音を聴いているというより、体験するというほうがふさわしい。
入場無料だが、ちょっと寄付をすると気分がいいかも。それと、祈祷の朗読を声を合わせて行うコーナーもあり、そういうのが嫌いな人は注意。
http://tokyo.catholic.jp/text/cathedral/katedoraltoha.htm