アイスキャンディ

projetdelundi2009-07-29

ある新しい仕事で久しぶりに本格的ピクニッケをした。広い川の川原で夏草の緑色が眩しかった。
ゴハンを食べていたら土手の上を自転車が走ってくる。アイスキャンディと書かれた赤いのぼりが立っていた。
手を挙げてみると自転車は止まった。私は土手をかけのぼって自転車のところへ行き、アイスキャンディを買った。

その日はどこかで花火大会があるそうで、そこでアイスキャンディを売りにいく途中だということだった。夏以外はアイスキャンディ売りの人はなにをしているかというと、馬喰町でおでんの屋台をやっているそうだ。

ピンクと緑のアイスキャンディを買い、土手に座って食べた。


子供の頃食べたチューチューの凍らせたものを思い出した。夏の暑い日はジュースを買う財力のない私にとってチューチューだけが心のともしびだった。夏休みは暑くなる昼前から意味もなく駄菓子屋の前にいた記憶がある。本物のジュースなんか入ってなくて水っぽいのがさっぱりして逆にいいのだ。
長崎の眼鏡橋のたもとで食べたアイスキャンディもそういう味だった。もう四十年(たしか)同じ場所に立っているというおばあさんがアイスキャンディを渡しながら私の顔を見上げ「背のたっかねー」といったのを思い出す。夏ではなかったけどアイスキャンディのおいしい快晴の日だった。夏の思い出は日差しとともに思い出す。


パンラボHPで「クロワッサンの解剖」という記事をアップしました。このHPは数人の人びとが執筆しており、文末に「(ぷ)」と書かれているのがプロジェ・ド・ランディの記事です。
http://panlabo.jugem.jp/