projetdelundi2008-02-08

きのうのつづき。
建物の骨董品。小石川植物園本館の建物はさしずめそんな感じだった。
ベージュの壁に焦げ茶の格子窓というカラーリング。側面から見るとその窓は単なる窓ひとつひとつでしかないのだが、正面までやってくるとそれが増殖し連続して塔全体をスケルトンにし、窓際の螺旋階段をひとが上がっていくのが見える。ベーシックな直線と曲線との組み合わせによってデザインは複雑であり同時にシンプルでもあって、どちらとも決めかねながらずっと眺めていると見れば見るほど味が出てくるのは不思議だった。
関係者以外立ち入り禁止と書かれたドアのなかを覗き込んでみたら廊下だけが見えた。古い書物がぎっしり詰まっているような黴臭い感じだった。
この塔の側面にはレトロな時計がついている。来園者はみんな暇そうなこの植物園で時計にどれほどの必要性があるのかは疑問。