雪景色

projetdelundi2008-02-14

きのうのつづき。
雪は日常見慣れた風景を白く覆って現実離れしたものに変える。だから雪が降った日にはなるべくいろんなところを歩きまわって現実離れした風景を見物したいのだが、寒さに負けてそうもいかなかった。日曜日の井の頭公園が最初で最後かもしれない。
梅林の奥は御殿山と呼ばれる場所で、三鷹のほうへ向かって森が広がっている。下生えの取り払われたフラットな森が果てもなくつづいていくのが木の間越しに見えている。
そばの道路を車が通っていて東京という現実とは分離されていないのに静けさがある。森の静寂が車の気配を吸収し、道路の存在を包み隠して、東京にいる感じがしない。
パリの公園よりセントラルパークに似ている。ニューヨークには行ったことがないので、映画のなかでしか見たことがない。そのせいか、木の向こうからウッディ・アレンが自分より背の高い女のひとと並んで身振り手振りでなにかを訴えながら歩いてきそうな気がする。