シニフィアン・シニフィエ

projetdelundi2008-08-12

志賀シェフというパン界の大物が三宿に開いたパン屋がシニフィアンシニフィエ。世田谷公園の門前というピクニッケに絶好のロケーションにある。
魔女の靴みたいに先っぽが長くなっているのがバゲット・プラタヌで、わたしのようなカリカリ好きに贈るうれしい配慮と思われる。かなり噛みごたえのあるパンだった。けれども硬いというのとはちがっていて、歯でぐーっと押込んでいくと跳ね返るような弾力があり、噛み締めるごとに小麦粉の味が沁み出してくる。ただ強い味、派手な香りというのではなくじんわりして調子の高い味がする。飽きずに毎日食べられる。東京でこのバゲットに並び立つものはそう多くないだろう。
この店ではパンとチーズとのマリアージュを提案していて、パン屋なのにチーズを置いているのであった。探しても滅多に口に入らないようなおいしいチーズだった。青カビのがすごかった。鮮烈だけれども臭くない。バゲットといっしょに食べたとき1+1=2を超えるすばらしい瞬間があって、マリアージュ現象が発生していた。
パン・オ・ショコラは外側が想像通りサクサクにもかかわらず中がしっとりとレアで驚いた。写真の右側のあんぱんがこし餡、左側は白餡にラムレーズンである。皮が薄くてあんこと一体化している。酵母の香りを残してあんことパンが合うようにしている。
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