京都上リ下リ3

projetdelundi2008-08-28

「京都でお寺にいかないで教会をまわるなんてかっこいいじゃないですか」
とひとにいわれたのでそうしてみた。
瓦屋根の家並にとつぜん現れるレンガ造りの古い教会はどきっとさせる感じがある。
ハリストス京都教会はロシア正教の教会で青いペンキで塗られた横見板張りのとんがり屋根の上で八端十字が天を指している。
御幸町教会はレンガ造りの教会で、入口の前の石畳と桃の木の緑が古い木の扉、レンガと相まっていい趣きを醸し出している。
この2軒の教会はご近所同士で、歩いていけるほどの距離だ。寺町からちょっと西へ入ったところ二条のあたりにある。
この辺は京都の中心部、三条や四条の雑踏からちょっとだけ離れて、中心と住宅地のあいのこのようなところである。ひとが少なく、歩いているひとはほとんどが地元のひとばかりで、生活感があって、住宅のなかにときおり古い商家や老舗などが点在して、散歩が楽しい町である。
ラクタ屋がある。家具屋ばかり並んだ通りがある。ちょっと入りづらいような重々しい暖簾をかけ板張りの壁に格子窓を入れた老舗がある。豆腐すくいやザルなど金網だけを商う店先の奥で職人が仕事をしている店もある。お客の姿をめったに見かけないような天然商店も東京より豊富に存在している。
けれどもどの店もどの家もどこかきれいなところがあり、品がある。はっきりと目に見えるわけでもないし、うまく言葉で表現することもできない。それが京都なのだというほかない。
東京ピクニッケ