靭公園

projetdelundi2008-09-20

ブランジュリ・タケウチは大阪の有名店。ドアの前にはガードマンが立っている。ひきもきらずお客が押し寄せるために交通整理をしているのである。
このパン屋に並ぶパンの形はモダンアートのようだ。球や四角などシンプルで普遍的であって、きっとおいしいパンを焼くための必然性を持った形なのだろう。
写真のいちばん左あんぱんはブリオッシュのような黄色い生地のなかに丹波大納言のあんこ。真ん中はキャラメルクリームのブリオッシュ。
いちばん右は天然酵母のオリーブパン。アンチョビ入りのオリーブが丸ごと入っている。噛み切ったあとに断面を見たら、中は一列に並んだオリーブだけでパンはほとんど皮だけといっていい。けれども信じられないことに食感はとてもむっちりしている。オリーブのジュースを薄いパンがすべて受け止めているのである。なんと力強いパンだろうか。オリーブが勝ちぎみにパンと混ざりあって豊かに味がふくらんでいる。お好み焼きを我慢してパンを食べてよかった。
店の前は靭公園である。なんと読むかわからなくて、刀みたいな鋭いものをイメージしていたら、あとから「うつぼ」だとわかった。とぼけた名前である。
噴水から飛び出した水が小川となって芝生のなかを流れていく。その岸辺でピクニッケした。わたし以外にもパンを食べているひとがいた。タケウチで買ってうつぼで食べるのは大阪の定番ピクニッケコースらしい。