複十字シール

projetdelundi2009-03-25

『修道女スタイル』では教会にまつわる雑貨を紹介している。目白散歩のあとは切手のコーナー、それから複十字シールのコーナー。
複十字シールは直接キリスト教とは関係ないが、クリスマスの絵柄が多いし、なにしろすごくかわいいので、みなさんに知っていただきたいと思ったのである。
複十字シールの存在を知ったのは神戸に行ったときのこと。私は港町が好きである。神戸や長崎や、そうでなくても海がすぐそばにあり、いつでもすぐそこにあると感じていられるとなんだか安心する。海の近くで育ったせいだろう。天変地異が起こったらすぐ逃げ出せると潜在意識で思ってるからかもしれない。
神戸には教会を探しに行った。神戸にいけばレトロな教会がたくさんあると思っていた。
日本正教会の教会はちいさくてファミリアルでとてもいい教会だった。フロインド・リーブというパン屋さんは、多くの洋館・近代建築を建てたヴォーリズが手がけた教会をそのまま店舗・カフェにしている。建築としてとても興味深いものだった。しかし、なにかがちがう。いまそこで祈りが行われていないと、あの教会ならではの雰囲気が建物の中に満ちないのである。
そしてその他の古い教会は、ほとんど阪神大震災で倒壊してしまった。写真で見る限りだが、そびえ立つ塔も、ステンドグラスも、日本で有数のものだったのではないだろうか。もしいまでもそれが残っていたら、この本はもっともっと充実したはずである。地震というものはあらゆるものを奪い去る悲劇であると思わずにいられなかった。
私は落胆しながら、しかし次の希望へ向けて歩いていった。中華街で肉まんを食べるのである。老祥記という店で、小学校の頃から食べている。東京では目黒の五十番(神楽坂ではなく)とこの店が二大巨頭である。いつも長蛇の列ができているが、並ぶ必要はない。おみやげで持って帰る人用の行列であって、お店で食べる人は優先されている。
ジューシーであることはいうまでもない。肉のエスプレッソ。肉肉肉肉肉! という感じである。小ぶりで、1個数十円という値段。ジャッキー・チェンカンフー映画でひっくり返すようなベンチに座って、辛子をつけて食べる。
肉まんの話にはまって複十字シールにたどりつかなかったがまた明日。