教会

アンナ・カリーナ

修道女 [DVD]出版社/メーカー: 日本コロムビア発売日: 2000/05/20メディア: DVD クリック: 18回この商品を含むブログ (4件) を見る『修道女スタイル』はジャック・リヴェット監督の『修道女』からインスパイアされ製作した。60年代のヌーヴェルバーグ映画で…

お茶の水散歩

お茶の水はどこをどう歩いても散歩向きの町である。だから『修道女スタイル』に載せた以外の私の好きな場所を。 山の上ホテル(右の写真)からちょっと下ったところにはカトリック神田教会がある。これは以前このブログで紹介した。 ニコライ堂から小川町の…

ニコライ堂

ニコライ堂は日本正教会(ロシア正教の流れ)の中心となる教会で、御茶ノ水の駅前にある。青銅のドームは東京に住む人なら一度ぐらい目にしたことがあるかもしれない。 前を通り過ぎるのと中をのぞくのは大ちがい。薄暗い堂内に金色のイコノスタス(聖所と至…

宝塚散歩

中断していた『修道女スタイル』ガイドツアーの続き。 宝塚では清荒神という門前町を紹介している。私鉄のちいさな駅から山の上にある仏閣までずっと商店街がつづいている。 昔ながらの、おばあちゃん好きがしそうな、和菓子屋にはじまって煎餅屋とか漬け物…

カトリック宝塚教会

『修道女スタイル』を最初のページから見ていっているが今日はちょっと飛んで関西篇に。 村野籐吾は日本を代表する建築家。自由な曲面を用いた幻想的な作風で知られる。代表作は日生劇場や広島平和記念聖堂、いまはビッグカメラになっている有楽町駅前の読売…

ファティマの聖母

『修道女スタイル』の表紙になった聖母像のことをぜひ書いておきたい。 これを見たときには目を開かれた。笑っていたからである。私の知っているマリア様はやさしい表情をたたえている、あるいは微笑んでいるということはあっても、こんなにはっきりと笑って…

目黒散歩

カトリック目黒教会から散歩。西のほうへ歩いて、目黒不動や目黒通り沿いの家具屋や雑貨屋の多いあたりへ行って、数日前に話題にした五十番の肉まんを食べるのが好きである。 『修道女スタイル』の目黒散歩では東へ歩いている。東京都庭園美術館の庭に行くの…

薔薇のメダイ

『修道女スタイル』では教会を案内するとともに、ロザリオやメダイも紹介している。 メダイとはつまりメダルのことで、聖母マリアなどが刻印された聖具。不思議のメダイが特に有名で、これを持つ人に神の加護が及ぶとされる。 カトリックの信者さんが持つと…

カトリック目黒教会

東京で紹介した2つ目の教会。アントニン・レーモンドの建てた教会。レーモンドは近代建築の父とも呼ばれる人で、クリスチャンでもあった。『修道女スタイル』のあとのページに出てくる軽井沢の聖パウロ教会、築地の聖路加礼拝堂、東京女子大学などを残してい…

複十字シール続

神戸の南京町からさらに1本か2本海沿いの道は雑貨屋が多い界隈である。海のすぐ前に海岸ビルヂングというウォン・カーウァイの香港映画に出てきそうな近代建築がある。かつては貿易関係の会社だったが、いまは雑貨店などがテナントとして入っている。先日紹…

複十字シール

『修道女スタイル』では教会にまつわる雑貨を紹介している。目白散歩のあとは切手のコーナー、それから複十字シールのコーナー。 複十字シールは直接キリスト教とは関係ないが、クリスマスの絵柄が多いし、なにしろすごくかわいいので、みなさんに知っていた…

目白散歩

この本では教会のページのあとには教会周辺の散歩スポットと地図を掲載している。 東京カテドラルの近所は江戸川橋・雑司ヶ谷・早稲田あたりだが、あえてちょっと離れた目白を紹介している。というのは古道具さかたを紹介したかったからだ。 坂田さんにはも…

東京カテドラル

『修道女スタイル』の第一章「東京篇」は東京カテドラル聖マリア大聖堂からはじまる。 私たちが教会をまわることになったのも、この大聖堂に出会ったことを契機にしている。 最初に書いた原稿でもあり、はじめて教会に入ったときのおっかなびっくり感が期せ…

マリア人形

単行本『修道女スタイル』ガイドツアー第3日。 目次を飾るのはプロジェ・ド・ランディ作、約10体のマリア人形。 名づけて派遣のマリア。 マリアたちは困っている人のところへそれぞれ出かけていき、相談相手になってくれる。

立教大学のクリスマス

イースターの季節にクリスマスの話。 今日から『修道女スタイル』のページを前のほうから順番に手前味噌をやっていこうと思う。 第1回はまずP5の口絵から。 立教は英国国教会に属する大学で、レンガ作りの礼拝堂が池袋キャンパスの中にある。 「立教の学生…

修道女スタイル

3月24日に、新刊『修道女スタイル』が発売される。 内容は、私たちが感動した教会の紹介、教会まわりの散歩スポット、そしてキリスト教にまつわる雑貨(ロザリオ)などやお菓子について。 私は信仰を持たない。ただ「好き」という理由で教会へ出かけた。 教…

キリスト教作家の小説を読んでいる。『母』は文庫本のコーナーでどれを買おうか迷っていて表紙を見て買った。 茶を基調にいろんな色が塗りこめられたざらざらした感じの地に「母」というピンク色の文字。「母」の下に「三浦綾子」とあるだけで聖母マリアを想…

京都教会

イコンのかかった金色の壁、金色のシャンデリアが、時間の降り積もった薄暗い空間に鈍い光を放っていた。ハリストス教会(ロシア正教)のミサに参列するのははじめてのことだった。すべてが司祭と合唱隊が歌う賛美歌のかけあいによって進行していく。ロシア…

大阪教会

ヴォーリズが建築したレンガ造りの教会が大阪の中心部に残っている。大阪教会というプロテスタントの教会である。 教会役員をされているという、キリスト者らしさにあふれた親切なご老人に案内をしていただいた。1922年献堂というから築80年にもなるのに、中…

京都上リ下リ3

「京都でお寺にいかないで教会をまわるなんてかっこいいじゃないですか」 とひとにいわれたのでそうしてみた。 瓦屋根の家並にとつぜん現れるレンガ造りの古い教会はどきっとさせる感じがある。 ハリストス京都教会はロシア正教の教会で青いペンキで塗られた…

聖オルバン教会

聖アンセルモ教会と同じくアントニン・レイモンドの建てた教会。 飯倉を歩いているときに木造のちいさな教会が現れるのは不思議な光景である。 高原にあるようなログハウスかバンガローの趣き。なかに入るとまず目に入るのは、左右の壁から壁へと渡され幾本…

マリアに出会う

聖アンセルモ教会の壁面にも十字架の道行がかけられている。普通の教会にあるものとは少しちがっていて、鉄の彫刻によるものだった。キリストが犠牲となるまでの14の場面が抽象化されて描かれている。 例えば、イエスが衣をはぎとられる場面(第十留)は奪い…

聖アンセルモ教会

目黒の駅にほど近い、巨匠アントニン・レーモンド作の教会。 打ちっぱなしの分厚いコンクリートに遮られたこの空間はひんやりし洞窟のような印象を与える。 といっても表面はとても繊細に仕上げられていて、包まれ護られている感覚が同時に感じられる。 内部…

聖ルカ礼拝堂

聖路加病院の受付で礼拝堂の場所を尋ねると、 「2階に上がって、渡り廊下で本館へ渡ったところにあります」 といわれた。聖母マリアをモチーフとしたさまざまな時代の絵が掲げられた廊下を進んでいくと、現代的な病院の建物からいつのまにか石造りの古めか…

聖母病院

あらゆる場所に感動は潜んでいる。 以前ひいきのカフェへ行くときには何度も前を通っていた下落合の聖母病院。そのなかにはじめて足を踏み入れると裏側には古い礼拝堂があった。 会堂の内側にはステンドグラスを透かしてやってくる黄色い光が満ちていた。 病…

目白聖公会

1929年に建てられたロマネスク様式の教会。 暑い日だったけれど中に入るとひんやりしたのは石造りだからなのだろう。教会に足を踏み入れたときに独特の神聖な感覚はなんだろうとよく疑問に思うのだが、温度のような皮膚感覚も関係があるのかもしれない。 キ…

ヴェロニカ

『聖書のなかの女性たち』という新訳聖書に登場する女性たちの生きかたを取り上げた本がある(単行本版の表紙はシャルトル大聖堂のうつくしい薔薇窓だった)。 遠藤周作はこういう意味のことを書いていた。 「あらゆる女性たちは聖母マリアとイブの中間に位…

前回のつづき。 森のなかを通り抜けると視界が開けた。十字架の道行を終えたわたしたちはイエスと同じように丘の上にいるのだった。 十字架につけられ高く掲げられたイエスの像や、骸を抱きかかえるマリア様の像など、ゴルゴダの丘で展開された最期の数シー…

祈るひと

前回のつづき。教会の道行きの道すがら、木陰で祈りを捧げる聖者の像が見えた。 近づくとそれは錯覚で、木の瘤がそう見えているだけだった。

十字架の道行

教会巡りの楽しさに目覚めた。ちょっとどこかに出かけると近くに教会がないかと気になる。 群馬県の桐生に行く機会があった。パソコンで検索してみると、聖フランシスコ修道院というものものしくもおごそかな名前の施設がひっかかってきた。 桐生は小高い山…